
私たちが生きていく上できれいな空気や水が必要であることは言うまでもありません。
また,静けさや緑などの自然もやすらぎと潤いのある生活を送る上で欠かせないものです。
水俣病や四日市ぜんそく,イタイイタイ病といった公害病の発生はこのことを端的に示していますし,今でも多くの被害者がいることを忘れてはなりません。
それだけではなく,私たちの身の回りにかつて残っていた緑や水辺が少なくなってしまったことに,潤いや落ち着きを失ってしまったことを感じている人も少なくないと思われます。
このように環境は私たちのいのちや生活を支えているものですが,私たちは様々の活動を通じて,環境に対して負荷をかけてきました。
わが国では戦後の高度経済成長の過程で鉱工業生産活動の急速な拡大が行われました。
その結果,物質的な豊かさはほぼ達成され,各種のサービス活動も享受できるようになりました。
しかし,一方で大気の汚染や水質の汚濁,自然の破壊も進むことになり,前に述べたような悲惨な公害病さえ引き起こしました。
その後公害防止のための対策が進められたことから,一部の汚染については改善が図られていますが,なお,都市を中心に公害は深刻な問題となっています。
また,人々の欲求も物質的な豊かさから優れた自然や快適な環境を求める動きへと多様化しています。
このような環境問題の広がりの中で,私たちはより良い環境をつくることに努めなければなりませんが,そのためには私たちの様々な活動と環境との係り合いを理解することが求められると言えるでしょう。
